
都筑区民文化センター(ボッシュ ホール)を彩る瑞々しい山下良平のアート。近隣の学生たちと共に手がけた、未来への期待を感じさせる壁画
ボッシュ株式会社/横浜市都筑区
Architectural design:株式会社竹中工務店
Place:ホールホワイエ
Size: W12.6m×H3.0m程度
Days:14days
Artist: 山下良平
Date:2024年
- #WALL ART
都筑区民文化センター(ボッシュ ホール)を彩る瑞々しい山下良平のアート。近隣の学生たちと共に手がけた、未来への期待を感じさせる壁画
横浜市都筑区の文化活動拠点として完成が心待ちにされていた都筑区民センター(ボッシュ ホール)。約1年4か月に渡る工事が無事完了し、無事オープンの運びとなりました。愛称は「ボッシュ ホール」(英語名:Bosch Hall)に決定し、早速数々のイベントが催されています。
そんなボッシュ ホールのホワイエ部分には、都筑区にも在住経験のあるアーティストの山下良平の壁画が印象的に空間を彩ります。躍動感や力強いエネルギーを総称し、山下良平のアートの根本的なコンセプトとなっている「エナジズム」。そのストロークのスピード感を活かしながらも、今回は「光」を感じさせる作品となりました。
この作品は都筑区ならではの地域性を大事にしながらも、近隣の横浜市立中川中学校・東京横浜独逸学園の生徒の方にご協力いただき、コンセプトのディスカッションから生徒たちと一緒に行われました。「緑道、空、子供達、風」などのキーワード。普段、都筑区に住まうからこそのコメントから、少しずつデザインのアイデアを作っていきます。
そうしてできあがった作品のタイトルは、「Shi Zu Ku」。
草原を光に向かって駆け抜ける子供達と、大きな雫で遊ぶ子供達の姿が描かれています。この絵は、朝露の雫が未来ある人々のメタファーとして描かれており、その透明で清らかな雫は希望と可能性に満ちた未来を象徴しています。この雫部分も横浜市立中川中学校・東京横浜独逸学園の生徒の方と一部ご一緒しながら仕上げていきました。
都筑区が持つ緑豊かなイメージや、水が近くにあるイメージ、朝露の清らかさ・・・それらと共に、草原の中で自由に駆け回る子供達の姿は、無限の可能性と輝かしい未来への期待を感じさせてくれます。
このホールに向かうときに出演を控えて緊張している人たち。または鑑賞を楽しみにしている人たち。鑑賞を終えて、出てきている人たち。ゆっくりとホールに滞在する人たち。そんな全てのボッシュ ホールに集う人たちが、リラックスしながらも未来への希望を感じられるアートであるように、と願いながら描きました。
都筑区の新たな文化拠点となったボッシュ ホール。美しい壁画が、その文化の芽をさらに成長させてくれますように。