働きやすいオフィスをつくるには?アートがもたらす3つの効果と企業導入事例を解説

2025.04.23
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ART×OFFICE

アートが引き出す、心地よさと創造性

「働きやすいオフィス」ってどんな場所だと思いますか?

整理された机や適度な照明、風通しの良いレイアウト……。もちろんそれらは基本ですが、空間に「余白」や「感性」があると、人の気持ちはぐっと変わります。

多くの企業がオフィス机や椅子、照明に投資をするのですが、見落とされているのが「壁」。

壁面いっぱいに絵を描くことで空間の印象をガラッと変える力を持つ、アートの力をご紹介したいと思います。

この記事では「働きやすさ」と「アート」の関係にスポットを当て、働く環境にどんな変化が起きるのかを事例とともに探っていきます。

働きやすいオフィスの条件とは

一言で言えば「人が自然体でいられる場所」です。これは物理的な快適さと心理的な安心感が両立している状態でもあります。

整っていることは思考がスムーズになること

デスクの上に山積みの資料。探し物ばかりで仕事が止まる。そんな経験はありませんか?

雑然としたオフィスの事例

整理された環境は思考をクリアにし、集中力を生みます。物理的な「整頓」は、心の「整頓」にもつながります。

空間設計においても同様です。従業員のためにとお金をかけてあれこれ装飾品を増やすのではなく、すでにある壁を再利用し、アートのアクセントを入れてそのほかを思い切って取っ払ってみるのはいかがでしょうか。

無駄なものを省きながら、空間のイメージを向上することもできます。

適度な刺激は創造性を刺激する仕掛けに

快適さとは単なる静けさや清潔さだけでは語れません。人は刺激がなければ退屈します。逆に刺激が強すぎても疲れてしまう。

そのバランスを整えてくれるのが空間設計であり、アートの持つ力です。

パナソニックのウォールアート

オフィス移転と同時に大胆にアートを導入したパナソニック目黒オフィスの事例

アートはそこにあるだけで刺激をもたらします。また、壁は塗り替えられることもポイント。周年記念や、会社として大切なターニングポイントを迎える際に、壁を塗り替えることで社内に新たな刺激をもたらすことも可能です。

なぜ今、オフィスへのアート導入が増えているのか?

「オフィスにアート?それって本当に必要?」

そう思う方もいるかもしれませんが、世界中の先進企業がすでに導入しているように、アートはもはや「装飾」ではありません。感情を動かし、関係性を生み、創造を促すオフィスの大事な機能です。

弊社が手がけた数多くの事例ではこんな声が聞かれます。

  • 「社員同士の会話が増えた」
  • 「オフィスが“帰属したくなる場所”になった」
  • 「訪問したクライアントの第一声が“素敵ですね”だった」

なぜアートにそんな力があるのか?その理由を3つの軸で見ていきましょう。

アートがオフィスにもたらす3つの変化

1. 感情にアクセスする

色や形、質感が私たちに与える影響は思っているより大きいものです。

弊社の独自調査では、アートを導入した企業では76%の社員が「気分転換や快適さが向上した」と回答しています。単なる視覚的装飾ではなく、アートが心理に働きかけている証です。

たとえば、朝いちばんで視界に入るウォールアートが、少し疲れた気持ちに寄り添ってくれたらどうでしょう?それだけで「よし、今日も頑張ろう」と思えるかもしれません。

オフィスアートの事例2

株式会社アロワーズのオフィスアートの事例

2. 組織文化を「見える化」する

企業のビジョンや価値観、理念として掲げていても、日常の業務の中で意識するのはなかなか難しいものです。

その想いを「見える形」にするのがアートの力。たとえば三機工業では、MVV(Mission/Vision/Value)を反映した壁画を導入し、社員が自分の仕事に誇りを持てるよう工夫されています。

ネクセラファーマ社

アートが空間に浸透し、そこに存在するだけで語りかけるーこれは、言葉で何度も繰り返し伝えることと同等以上の効果があります。

3. コミュニケーションを促進する

「この絵、誰が描いたんですか?」「この意味って何なんだろう?」

NECの食堂にある壁画

NECの事例

食堂や会議室、廊下にアートがあると、自然と会話のきっかけが生まれます。オフィスは単なる作業の場ではなく、人と人が出会い、つながる場。そこにアートがあることで関係がほぐれるのです。

NOMAL ART COMPANYでは社員参加型のライブペイントやアートワークショップも多数開催しています。

ウォールアートに参加する社員様

作るプロセス自体がチームビルディングになるというのも、アートならではの魅力です。

実際にアートを取り入れた企業の事例

SCSK株式会社

東京ミッドタウン八重洲に開設された「SCSK LINK SQUARE」は、SCSKグループのブランド力強化と共創の拠点として設計されました。この空間へは3つの壁画が導入されました。

壁画は「Start Together」「Think Together」「Create Together」という3つのテーマで構成され、それぞれがアイデアの種から成果の実りまでのプロセスを象徴しています。抽象と具象を融合させたアートは、訪れる人々にSCSKの「共創ITカンパニー」としてのビジョンを直感的に伝え、社員同士のコミュニケーションを促進する役割も果たしています。

このアートは単なる装飾ではなく、企業の理念や文化を体現し、働く環境に新たな価値をもたらしています。SCSK LINK SQUAREは、オフィスアートを通じて、社員の創造性を刺激し、共創の精神を日常に根付かせる場となっています。

株式会社アロワーズ

株式会社アロワーズでは、オフィスリニューアルに際し、社員の多様な経験や顧客との関係性を象徴する壁画を導入しました。このアートは、社員一人ひとりの物語や価値観を反映し、オフィス空間に温もりと一体感をもたらしています。

社員たちは、日常の中でこのアートに目を向けることで、自身の役割や会社のビジョンを再認識し、「この会社の一員で良かった」と感じる瞬間が増えたといいます。また、来訪者に対しても、アートを通じて企業文化や価値観を伝えることで、共感を呼び起こし、信頼関係の構築に寄与しています。

この取り組みは、オフィスアートが社員のエンゲージメントを高め、企業ブランディングの一翼を担うことを示しています。アートが働く環境に与える影響の大きさを、具体的な事例として体現しています。

働きやすいオフィスの基本とアートの組み合わせ

もちろん、働きやすさには「ベースの快適さ」が不可欠です。

シェアオフィスのKanadeBakoにある壁画

kanadebakoの事例

  • 清潔で整った空間
  • 適切な照明と空調
  • 音環境や動線の工夫
  • リフレッシュスペースの確保
  • 業務効率を下げないデスク・チェア

そのうえで、アートが担うのは「心に余白をもたせること」。

空間の中に「遊び」や「感性」を忍ばせることで思考が柔らかくなり、対話が増え、日々の仕事に彩りが加わるのです。

アートは「働く人の感情」に寄り添うツール

これまでオフィスづくりというと「機能性」や「生産性」が優先されてきました。でも、これからの時代に求められるのは「感性」や「共感」を育む空間です。

レーベンコミュニティ社の会議室へ続く廊下

アートはその転換を助けるもっとも有効なツールです。

そして何より、働く人自身が自分の職場を「好きになれる」こと。その感覚は数字には表れにくいけれど、企業の成長にとって決定的に重要です。

アートのある職場をもっと当たり前に

私たちNOMAL ART COMPANYは、これまでに100社以上の企業と共に、オフィスにアートを取り入れてきました。大切にしているのはアートをただ「飾る」のではなく「共創する」こと。

壁画制作やオフィスアート、ワークショップ、アート思考研修など、空間と人の関係性を深める仕掛けをご提案しています。

「働きやすさにあとひとつ足りないものがある」

そう感じたら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。

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