壁画制作の料金とは? 気になる費用や制作方法・制作期間について壁画会社のスタッフが解説。

2024.08.09
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ART×BUSINESS
日本ではウォールアートという言葉でもお馴染みの壁画。最近目にすることも増えてきたのではないでしょうか?おしゃれでカッコいいけども実際に導入するには費用っていくらかかるの?と気になるところ。壁画制作ディレクターの仕事内容と共に、100作品以上の壁画制作を手掛けるNOMAL ART COMPNYスタッフが制作方法も含め解説します。

【著者】NOMAL ART COMPANY/スタッフ
1992年生まれ。これまでオフィス・店舗・パブリック等の数々の壁画ディレクションに携わる。壁画を初め、アート作品に込められたメッセージや意図が見えた時に悶絶するタイプ。ストーリーがあるものに愛着を持ちがちです。

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上野駅の屋内壁画。動物を描いた壁画(ウォールアート)

    【目次】
  • 壁画制作料金について
  • 壁画の制作プロセスについて
  • 壁画制作の期間について
  • 壁画制作を依頼する際に必要なものについて
  • 壁画の費用対効果について
  導入100箇所以上! NOMAL ART COMPANYの壁画制作事例を見る   壁画の制作過程。

壁画制作料金について

アーティストによって価格は様々ですが、プロジェクト内容とのバランスを見ながら価格を決めるアーティストが多いです。なかなかアーティストに直接連絡を取るのはハードルが高いなと感じることもあるかも知れません。そんな時にお勧めしたいのが弊社のようなエージェント会社にへの問い合わせです。 一般的に壁画制作の時の費用項目を分解すると、以下のようになります。プロジェクトによって必要な項目と必要でない項目がありますが、どのプロジェクトでも基本的にかかりうる費用については★印をつけています。  

★材料費(必要な画材等の購入)について

アーティストによって得意とする画材も様々です。 ペンキ特有の香りがほとんどしないペンキを使用することも多く、営業中の飲食店や、オフィスの中でも香りが邪魔することはほとんどありません。かと思えば、カラースプレーで一気に描いていくこともあり、制作環境に合わせてアーティスト達が巧みに画材を使い分けます。

★交通・宿泊費

アーティストによって、活動の本拠地としている場所は様々です。制作期間中の交通費や場所によっては宿泊費等が発生します。 そして、見落としがちなのが画材等の資材運搬費。壁画(ウォールアート)のサイズによっては、時に畳1畳分を埋め尽くすほどの資材の数々。七つ道具もアーティストにより様々なため、どのような道具が使われるのかもお楽しみください。

★制作費(アーティストギャランティ)

前述の通り価格設定はアーティストにより様々です。プロジェクト内容によっても価格は変わってきますので、どのような想いで壁画を依頼したいと思ったのか、その熱量と共にご相談いただくことをお勧めします。

足場・養生費

時には高さが十数メートルに登ることもある壁画。建設会社に依頼し、足場を組んでの壁画制作や、高所作業車を使って制作することもあります。 屋外壁画の際は、雨で制作できない日が出る可能性もあるので、制作日程を少し長めに取ることもあります。

壁面清掃費

外壁の場合に行いたいのがこの壁面清掃。高圧洗浄機等を使用して、水の力で清掃します。この清掃を行うことで、描きやすいのはもちろんのこと、描いた後の壁画がきれいな状態で保たれます。

道路使用許可申請費・警備費

人通りの多い路上などでも制作を行う場合もございます。通行人の安全確保のため、許可申請や警備の手配をすることも。たくさんの方に壁画制作の場面に触れてほしいからこそ、安全管理は徹底します!

ディレクション費(プロジェクトにより発生)

プロジェクト内容によっては1年以上かかることも少なくない壁画制作。コンセプトの設定から、はたまた描く場所の提案まで、どこに描くかによってもたらす意味が変わってくるのも壁画制作の醍醐味です。安全管理はもちろんのこと、クライアントとアーティストを巻き込んで壁画制作のプロジェクトを進めていくのもディレクションの力量の見せ所です!

ワークショップ費(プロジェクトにより発生)

壁画を入れたいけども、実際どんな希望を出せば良いのか分からない。というお声も沢山ございます。そこでお勧めしたいのがこのワークショップ。 アーティストも参加して、カードを使って楽しみながら大事にしている本当の想いを探していきます。普段の会議ではなかなか出てこない発言が自由に出てくるのでチームビルディングの一環としても最適です。アート思考に興味のある方にも人気のワークショップです。 詳しくはアート思考とは?イノベーションを生む思考法のトレーニングやデザイン思考との違いについての記事をご覧ください。
実際にかかる金額は、エージェントに問い合わせた場合は、サイズから概算見積もりを算出することも可能です。 その際は、大体ですが5m×2m程度の壁面(10㎡)で60万円〜120万円程度くらいのイメージを持っていると良いかと思います。

NOMAL ART COMPANYの概算見積もりは下記の計算式でざっくりとお出しもできるのですが、プロジェクトにかける想いと共に直接ご連絡いただくことも大歓迎です!

概算費用の計算内
((横幅◯m×縦幅◯m)×100,000円+200,000円(基本施工代))×1.1=(価格算出)円(税抜)
・2回のワークショッププログラムの費用を含みます。
・基本的には出張料や交通費も含みます。
・どんなアーティストでも対応できるためのお見積り計算式ですが、ご予算に合わせてのアーティストアサインも可能です。
壁画の導入依頼のご相談フォーム 壁画制作時の制作資料

壁画の制作プロセスについて

NOMAL ART COMPANYでは大きく分けて3STEPで壁画を制作していきます。始動から完成までの期間はプロジェクトの内容によっても異なりますが、最短で1ヶ月から、長期のプロジェクトだと1年以上に渡る場合もあります。 出来上がった壁画だけではなくて、アーティストの思考に触れながらその過程も楽しんで欲しいというのが弊社の思いです。

STEP1 まずは思い描くことから

何はともあれ思い描くことが全ての始まりですよね。ここに壁画があれば格好いい気がするという様なことから、社内や店舗の雰囲気にもう少し勢いが欲しいというものまで、お気軽にご相談ください。徹底したヒアリングから、壁画の可能性とともに、最適なアーティストをご提案します。 実は、壁画ってかっこいいだけじゃない!という内容については壁の可能性について有名壁画と共にご紹介している記事をご覧ください。

STEP2   アーティストと共に考える

STEP1で見えてきた「壁画に求めているもの」をより具体的にするために、選定されたアーティストともにワークショップを開催したり、プロジェクトの内容によって絵が完成するまでの道筋に多少の違いはありますが、共通することはいつもの会議ではなかなか聞こえてこないフレーズが壁画の制作会議では飛び交うことも特徴の一つです。好き嫌いも含め、アートの会議だからこそエビデンスがなくても想いを大事にした会話ができます。
また、制作過程も壁画制作の醍醐味の一つ。時にダイナミックに、時には驚くほど繊細に描いていくアーティスト達はその姿もパフォーマンスとなり、完成まで見守った壁画は愛着も一際です。

STEP3 壁画完成!

壁画の完成です!単なる格好良い壁というだけではなく、アーティストがそこに込めた想いは、鑑賞者の心に直接響きます。思わず誰かに自慢したくなるアートは誇りとなり、会話を産む装置になります。 オフィスに壁画が入ることの意味について詳しい内容は今、オフィスにウォールアートが必要な理由の記事をご覧ください。



壁画の制作の期間について

制作するアーティストの作風や、壁の大きさ、外壁か内壁かなど制作環境が毎回変わってくるる壁画制作。 具体的に制作期間をお伝えするのがなかなかむずかしいのですが、NOMAL ART COMPANYのこれまでの制作事例と合わせて制作期間をご紹介します。  

事例:リリカラ株式会社

アーティスト:Gravityfree

サイズ:W5.2m×H2.5m(13㎡)  実制作期間:6日間

徹底的に「廃棄ゼロ」にこだわるサステナブルオフィスへ。一大オフィスリニューアルのエントランスを飾るシンボルアート
ワークショップを通して出てきたキーワード「繋がり」「変化」「円」「柔らかさ」というワードを元に制作された壁画。 オフィスアートの導入事例。カラフルな壁画。  

事例:株式会社ZWEI

アーティスト:山下良平

サイズ:W7.0m×H2.0m(14㎡)  実制作期間:5日間

創業30年以上。変革期の結婚相談オフィス内に躍動する、虹のようなアートワーク
テーマは「再生(Reborn)」。メインモチーフは「殻を破る爆発力のあるエネルギー」であり、「内にこめたエネルギー」を爆発させることのできるきっかけになるように願いを込めて制作された壁画。 オフィスアート。躍動的な壁画。

事例:株式会社QUICK

アーティスト:OZ-尾頭-山口佳祐

サイズ:5.4m×2.1m×2面(22.68㎡)  実制作期間:3日間

シンプルな中にテクスチャーの妙が光る。温故知新をテーマにした作品
新たに働く環境を見直し、次の50年の株式会社QUICKをどう表現するかが大きなテーマとなりました。 文字に出来ないものをどう表現するのかを考えた時に、QUICKで働く社員様の雰囲気からテーマを設定し、落ち着きある誠実で暖かな印象を表現しています。 壁画制作完了後、壁画を眺める社員。 オフィスの中にあるウォールアート。抽象表現の壁画。

ちなみにですが実制作の期間ではなく、ご依頼いただいてから壁画を描き出すまでの期間ですと、最短で1ヶ月ほどあると安心です。(弊社の場合)
ご依頼のタイミングは、なるべく早い段階でご相談いただける方がご希望のアーティストのスケジュールを抑えやすいので、アーティストに直接依頼する場合でもできるだけ早めのタイミングでのご依頼をお勧めします。

壁画制作のためのアートワークショップ中の社員


壁画を依頼する際に必要なものについて

ご相談の段階で、必要とするものは何もありません!(弊社の場合)
強いて言うなら壁画で何か出来るかも知れない!という想いと、壁があると嬉しいです。 が、ちょうどよさそうな壁はないけど壁画に興味があるというご連絡も大歓迎です。実はここに描いたら素敵だよというご提案をさせていただきます。
もちろん、具体的なイメージを持ってご依頼いただくことも大変嬉しいですが、お引越しの際や何か雰囲気変えたいけど、何をしたら良いのだろうという時に壁画を候補に入れていただけますと幸いです。 一番大事なのは、そのプロジェクトに欠ける想いや熱量を伝えていただけると、例え制作タイミングまで1ヶ月を切っていようと、費用の部分が少し・・・ということがあろうと、どうやって制作を実現させるかを一緒に考えさせていただきます! 屋外壁画広告。明治チョコレートのパッケージリニューアルの宣伝壁画。

壁画の費用対効果について

決して安くはない壁画の制作費用。壁としてあるだけだったら壁紙を張ったり、グリーンを飾ったり、できることは沢山あると思います。
では何故わざわざお金と時間をかけて、しかも手描きで描くのかと思いませんか? 雰囲気が明るくなったり、おしゃれな壁として空間デザインの効果があることはもちろんのこと、アートを通して言葉では伝えきれない微妙なニュアンスや、雰囲気といった感覚の共有ができます。

例えば、「感じの良いお店を目指します!」と言葉で言っても、その「感じ」が良いって何だろう?と思い浮かべてみてほしいのですが、きっと人によって思い浮かべる要素は変わってくると思います。 NOMAL ART COMPANYでは、ワークショップを通してたくさんの方が思い浮かべるイメージをアーティストとともに拾い集め、一つのイメージを作っていきます。そうして出来上がった壁が目の前にあると、そこで様々な会話が生まれます。

企業やお店のカルチャーがより伝わりやすくなるというだけでなく、素敵なシンボルアートがあることで、そこで働くことに誇りを感じるようになったりとエンゲージメント効果も高まります。採用や人事的な側面だけでなく、時には集客や広告の効果も生み出す壁画。 あらゆる可能性を秘めている壁画ですが、大きな壁がないと描けないでしょ?と思ってらっしゃいませんか?弊社では1㎡から制作可能です。

何より、壁画に興味がある!という想いを持ってくださることが1番嬉しいことなので、その想いを大切にどんなことができるんだろう?とワクワクしながら、お気軽にご連絡いただけますと幸いです。 壁画の導入依頼のご相談フォーム
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